極真の昇級審査は過酷です!
この記事を見られているという事は、極真の昇級審査の5人組手や10人組手に興味がある方もしくは、審査を受ける方ですよね。
今回、初めて審査を受ける側では無いですが、5人組手の相手に選ばれましたので、相手側としてのレポートをしてみたいと思います。
これから、5人組手や10人組手の相手をやられる方や実際に受審される方の参考になれば幸いです。
まず最初におさらいと言いますか、茶帯取得の為に審査の概要を説明いたしますね。
知ってるよ。という方もお付き合いくださいませ。
新極真の5人組手についてのおさらい
- 基本
- 形(型)
- 5人組手
1.基本
基本では、基本稽古と筆記試験があります。
筆記試験では、道場訓を書かなければなりませんよね。
もうこれは、丸暗記です。
大人なんだから、感じも含めて覚えてくださいね。
基本では、基本稽古を行います。
準備運動・柔軟・突き・蹴りの稽古通りを行いますから、声を出して、いつもより気合を入れてください。
指定型は、平安その5と突きの型です。(流派によっては相違点があるかもしれません)
形(型)は、やりこまないと覚えられないですよね。
覚えても、キレのある動きでないと、師範からもう一度やってみろ!的な再チェックがあるからドキドキしますよね。
3.5人組手
さあ、5人組手です。
5人組手は茶帯(2級)を受審するときに行います。
1分間ずつ、5人と組手を行いますが、これがしんどいんですよね。
これが済んだら、今までの大変だった稽古も忘れて晴れやかになるそうです。(先輩談)
じゃあレポート行きますね。
5人組手レポート
上記のような若手の5人組手ではないです。
いわゆるシニア(壮年部)の5人組手ですから、激しくはありません。
それでは、スペックをお話ししますね。
5人組手の受信者:50歳オーバーの元気なおじさんです。
組手相手1人目:同じ分支部(道場)で指導する若手エースナンバーワン!(20代の黒帯)
組手相手2人目:同じ分支部(道場)で稽古している古参の主で空手大好き準指導員(50代の2段)
組手相手3人目:私(同じ道場で一緒に汗を流している後輩:緑帯)
組手相手4人目:若手の後輩(黄帯)
組手相手5人目:現役で全日本大会などに出場する選手兼指導員(20代後半)
それでは、内容を話しますね。
1人目:太鼓の合図と共に始まります。
力量は当然ながら若手の方がありますから、本気では行きません。
しかしながら、鋭いパンチをインローを小気味よく繰り出していきます。
受審者もがんばってますが、開始から30秒も経つとなかなかパンチや蹴りが続かない状態です。
防戦気味になりましたが、何とか踏ん張って1分終了。
2人目:結構ガチで受審者を攻めていきます。
パンチからのインローやアウトの下段回し蹴り。
受審者側も頑張って後ろ蹴りなどで応戦するが、空を切り、うまくいかない。
パンチやローも淡泊な感じになり、下突きを連打され、動きが止まる。
なんだかんだで、1分終了。相当キツイことが私にもわかったので、他の先輩などの応援の声が鳴り響く。
3人目(私):手加減をしたら怒るよ!と言われていたので、太鼓の合図と共にいきなり出て行ってラッシュ。
パンチから、膝蹴り、ミドルキック、ローキックをフルパワーまではいかないにしても8割がたの力でふりぬく。
他の先輩や関係者などの大声援が聞こえ、とくに今回の受審者と同世代の分支部長も大声で、○○さん頑張って!と気合の入る応援!
私は黙々とパンチとキックを繰り出し、相手が頑張っている姿に感動しながら、攻撃を緩めなかった。
1分終了。
となりをみると、さっきまで戦っていた2人目の組手相手の先輩が泣いていた。
これぞ!空手ですよね。
感動するんです。特に私たちは一緒に苦楽を共にしながら稽古しましたので、頑張っていた姿と今そこにいる姿がオーバーラップして、感動します。
4人目:若手がバンバン攻撃しております。もう余力があんまり無いように感じましたが、気力で戦っている様子。
最後までいけるか心配になった瞬間でした。
5人目:今まで私たちに稽古をつけてくれた先輩であり、指導者です。
胸を借りるつもりで言っているはずですが、攻撃が出ないです。
指導者から怒涛の攻撃はありませんが、ところどころ、ボディに突きが入り、軽くなんでしょうが、モロにお腹に入り、攻撃毎に『ウッ!』という鈍い声が聞こえてきます。
壮年部だから、本気モードでないのですが、効かされるのは一目瞭然です。
気力で立っているので、パンチや蹴りが出ないです。
それでも、攻撃の手は緩めません。
これが極真魂なんですね。
愛の攻撃というのでしょうか。素晴らしいです。
当然ながら受審者の奥様は泣いてらっしゃる。
大声援の中、5人組手終了。
師範も言葉には出していませんが、ナイスファイトと満足の様子でした。
素晴らしい組手でした。大拍手が鳴りやみません。
最後に
ホントに空手は素晴らしいですね。
この感動の為に、空手をやっていると言ってもウソではありません。
薄っぺらくなくて、ほんとに仲間のありがたさと家族のありがたさがわかる5人組手であり、これぞ茶帯にふさわしい舞台でした。
皆様も、もし機会がありましたら見に行って応援して頂ければ幸いです。
押忍