どうも、アラフィフ空手家です。格闘技が好きで数年前から、フルコンタクト空手をやっております。キックボクシングにも興味があったのですが、田舎ではキックボクシングジムはないですし、顔をなぐられたら仕事に差し支えるなとチョッとヘタレな思いもあって空手を選びました!
私の住んでる街では今でもキックボクシングジムは無いですが、広島市内には、昔よりキックボクシングジムは増えてきました。
最近は、キックボクシングなどの格闘技が流行ってきて、テレビでもバンバン放映されている影響もあるんでしょうね。
今回は、昔から武道のひとつとしてある空手と最近流行っているキックボクシングとの違いを、中年空手家の視点からお話していきたいと思います。
尚、空手はフルコンタクト空手とさせてください。ノンコンタクト空手は、いわゆる伝統空手(寸止め空手)ですので、キックボクシングとはかけ離れていますので。
また、フルコンタクト空手の中でもいろんな流派があるのですが、一番会員数の多い極真空手を採用いたしますのでご理解のほどよろしくお願いいたします。
それでは、最初にどの観点について説明していきますね。
目次
空手とキックボクシングの違う部分
- 歴史の違い
- 空手とキックボクシングの特徴の違い
- ルール(採点基準)の違い
- 試合での戦い方の違い
- 間合い(相手との距離)の違い
- スピードの違い
- 勝敗が決まったときのパフォーマンスの違い
それでは、上記の詳細を説明していきますね~
最初に歴史についてですね。
歴史の違い
歴史については下記のように違いがあります。
- 空手⇒大正時代に沖縄から伝わったとされています
- キックボクシング⇒日本発祥で1966年から始まったとされています
それでは、詳しく見ていきましょう!
空手の場合
空手道は、大正時代に沖縄県から他の道府県に伝えられ、さらに第二次大戦後は世界各地に広まった。現在普及している空手道は、試合方式の違いから、寸止めルールを採用する伝統派空手と直接打撃制ルールを採用するフルコンタクト空手、防具を着用してポイント制の直接打撃行う防具付き空手などに大別できる。
歴史は古くて沖縄から生まれたんですね。琉球空手は空手の中でもちょっと雰囲気が違うというかリスペクトされている感じが僕の中ではあります。
アーティストの安室奈美恵さんも、琉球空手の初段なんですよ。空手をやると美人さんになるのでしょうかね。その他、有名人で空手の有段者はたくさんいます。興味のある方はどうぞ!
空手の有段者の芸能人ってどんな人がいるの?11人をご紹介します!
キックボクシングの場合
キックボクシングの歴史ですが、1966年に野口修氏がムエタイやボクシングや空手などから取り入れて生み出したのがキックボクシングです。パンチやキックや膝蹴りなどを繰り出して相手を倒す格闘技です。
最初は、興行的に大成功でしたが後に下火になりました。ですが、K-1が1990年ごろにテレビ放映などすると瞬く間に大人気となりました。
K-1については、アンディ・フグ選手や佐竹選手、武蔵選手、アーネスト・ホースト選手、マイクベルナルド選手など当時は年末にはテレビ放映されており、紅白見ながら、チャンネル変えてK-1を観て興奮したもんです。
私は、フルコンタクト空手の正道会館出身の佐竹選手が大好きで良く試合を観ていたのですが、親戚のおばちゃんが、『佐竹はいつも殴られたら、イタタッ~の顔するから弱っちいよね。』とよくディスってましたね。(笑)
でも、アンディ・フグ選手と対等に戦った時期もあるし、日の丸背負っていたんだからと、言い合いになったりしてました。
次にそれぞれの特徴をお話していきますね~
空手とキックボクシングの特徴の違い
一言でいえば、下記の違いが大きな違いですね。
- 空手⇒基本的に顔面へのパンチでの攻撃は反則で素手で戦う。武道である。
- キックボクシング⇒顔面へのパンチの攻撃OKでグローブを使用。スポーツである。
それでは、詳細を説明していきますね~
空手の場合
基本的なことですが、空手道着を着て試合を行います。顔面へのパンチは反則です。顔面への攻撃は、蹴りではOKです。蹴りは、ローキック、ミドルキック、ハイキック、膝蹴り、前蹴り、三日月蹴り、胴まわし回転蹴りなど技が多彩です。
一般の試合では、素手で試合することになっており、突き指などは良くあることですね。
顔面のパンチは無いのですが、スパーリングや実際の試合などでワザとではなく、不可抗力的に顔面に当たってしまうことはよくあるんです。
そうすると、素手は殴られるととくに痛いです。顎を殴られた日では、食事の時も顎が痛くて食べ物をきちんと噛めないんですよ。
空手は、武道なので練習を稽古と言います。道場での稽古には、指導員の方や師匠がおり、礼に始まり礼に終わります。挨拶は、基本的に『押忍(おす)!』です。
月謝を払うのでこちら側がお客さんなのに師匠や指導員の方には敬語で接するし、師匠は、我々を弟子扱いにします。なんか特別な感じですよね。
実社会では特異な世界です。武道ですから精神性も鍛えますので、上下関係がはっきりしており、道場の掃除や挨拶や返事などは厳しく、礼儀はきちんとしてなければなりません。稽古では道着を着て帯を締めて行い、試合でも道着を着て行います。
帯の色で習熟度が分かるシステムで、黒帯(初段)であれば、一目置かれる存在になります。
子供を習わせるには、礼儀や精神性の習得などおススメです!
子供が空手をやる7つのメリットとは!中年空手家が解説致します
キックボクシングの場合
グローブをはめて、顔面へのパンチもOKです。顔面Okなので顔面狙いが多いかと言えばそうでもないんです。
グローブで顔面カバーすれば、案外ディフェンスができていて、当たりにくくなる感じがあります。
その意味では、キックボクシングよりは、空手の方がパンチは体に当てやすいと感じますね。
礼についてですが、キックボクシングジムでも初めとお終わりで礼は大事としております。
列、円、立ち、正座などはジムによって違いますが全員で「お願いします」と挨拶するのが普通ですから。
また形式的なものは定まってませんが、コーチ、トレーナーと練習生のあいだには礼儀と信頼が必ずあります。
次にルールの違いについて説明しますね~
ルール(採点基準)の違い
ルールについては下記のとおり大きく違いますね。
- 空手⇒審判が5人いて、一本勝ち、技あり優勢勝ち、判定勝ちがあります
- キックボクシング⇒相手にどのくらいダメージがあるかというのが採点基準です
空手の場合
空手のルールですが、下記のように細かい規定があります。
勝利の種類:以下の種類があります。
一本勝ち:反則箇所を除き、突き、蹴り、ヒジ打ち等を瞬間的に決め、相手を3秒以上ダウンさせる又は一時的に相手に戦意を喪失させたとき。
技あり:反則箇所を除き、突き、蹴り、ヒジ打ち等を瞬間的に決め、相手が3秒以内で立ち上がった場合。
判定:勝負が決まらない時、主審1名、副審4名による判定で勝敗を決定します。3名以上の主審、副審が一方を支持したら、判定勝ちとします。
延長戦:延長戦でも決まらないときは双方の技術、気迫の優劣、減点数の多少により決定する。
注意:反則をした場合
反則:拳や肘の顔面攻撃、金的蹴り、頭突き、首への攻撃、ダウンした相手への攻撃、つかみなど
減点:注意を2回受けたとき。
失格:試合中に審判員の指示に従わないとき。
なかなか、細かいですね。判定勝ちも多いので、5名の審判による多数決方式により勝敗を決定しています。
キックボクシングの場合
キックボクシングの場合ですが、下記のようなルールがあります。
キックボクシングの採点ルール:どのくらい相手にダメージがあるかというのが採点基準です。
試合内容の評価が高い技:顔面へのパンチが多いし、ローキックも多いですね。
キックボクシングではダメージ優先なのは間違ってないですが、基本的に相手を倒すノックアウト(KO)を目指します。
空手で言うところの一本勝ちですね。
KOは倒れて失神している、意識はあるが10秒以内にファイティングポーズをとれない、防戦一方になって反撃出来ずレフェリーが止めにはいるテクニカルノックアウト(TKO)、怪我によるドクターストップ(TKO)となります。
そうならなかった場合のみ判定となります。
判定ではノックダウン(空手で言う技あり)をとった、有効打の多かった、手数の多かったなどが考慮されます。
判定は3人の審判により行われ、ラウンドマスト制(何ラウンドはどっちがかっていた、次のラウンドはこっちが勝っていた、など。)となってますね。
ですから判定がかならず分かれるよう審判の数もラウンド数も奇数の3になっています。
次に試合の違いについて述べていきますね~
試合での戦い方の違い
試合での戦い方は、以下のように大きな違いがあります。
- 空手⇒基本的に一撃必殺を狙う
- キックボクシング⇒コンビネーションからの最後は顔面へパンチ
空手の場合を見ていきますね~
空手の場合
空手の場合ですが、基本的には、一撃必殺を狙います。といっても中々難しいから、コンビネーション攻撃として、パンチのコンビネーションから蹴りへ繋げる攻撃を行います。
また、蹴りからのパンチへ繋げたりといろんなパターンがあります。その攻撃の中で、相手のスキを見て一撃必殺です。
全日本大会でも地方ブロック大会や県大会レベルでも、一撃必殺の一本勝ちは良く見られますよ。
多いのが、上段回し蹴りが顔面にヒットする場合や中段への突きが溝おちに決まったり、ミドルキックがレバーに決まって一瞬、息ができなくってしまい一本勝ちというのが多いです。
連続攻撃しながら、常に一撃必殺を狙うという考え方で戦います。
次にキックボクシングを見ていきますね~
キックボクシングの場合
連続攻撃からの最終的に鍛えられない顔面へのパンチかキックの攻撃が多いですね。
テレビでよくある試合も、顔面への攻撃でのKOシーンは多いですよね。
ですが、強いて言えばかかと落としやかけ蹴りはあまり見られません。
それはキックボクシングが「床から打点まで最短距離で命中させる」を基本方針としているからです。
顔面へのヒットされると脳震盪を起こしますので危険ですね。
それで倒れるんですけど顔面パンチは恐ろしいです。
ただし、顔面攻撃も多いですが、みぞおちやレバーを狙ったパンチやキックも多いですし、ローキック地獄で相手を倒す場合もありますよ。
下記の動画をご覧ください。ほとんどが顔面への攻撃でKOされています。
次に間合いの違いですね~
間合い(相手との距離)の違い
間合いについては、試合の勝敗を決めるポイントとなりますね。
- 空手⇒間合いは詰めて接近戦が多いです
- キックボクシング⇒ヒット&アウェイで詰め過ぎない
空手の場合
空手は、顔面へのパンチの攻撃が無いので、至近距離からの胸部や腹部へ攻撃が多いです。また膝蹴りも相手にダメージを与える効果的な攻撃ですので、間合いが近くなります。
基本的にはどんどん前へ出て行って、攻撃していくスタイルですので間合いも近くなりますね。
参考動画がありますので、興味のある方はどうぞ!
キックボクシングの場合
最終的には、パンチ攻撃するので間合いは近くなるとは思うのですが、空手よりは間合いは狭くないですね。
ここぞの攻撃時は、違いますがお互いけん制しあいながらの攻撃が多く感じますから、なかなか間合いは詰めないスタイルです。
ヒットアンドウェイというか攻撃したら下がるというタイプの選手が多いですよね。
しかしながら、必ずしも遠距離型のヒット&アウェイではなく中距離型や近距離バチバチ打ち合い型などタイプは様々なので、間合いは人によって違いますよね。
中には極真くらい近い距離で殴り合う人もいますから。
技のスピードについてお話しますね。
スピードの違い
スピードの違いは、以下のような大きな違いがあります。
- 空手⇒2分勝負なのでスピードが早い
- キックボクシング⇒3分×3ラウンドなのでスタミナを消耗しない様子見が多い
それぞれ確認していきますね~
空手の場合
空手の場合は、基本的に2分勝負(延長・再延長あり)なので、相手の攻撃を待って仕掛けるというような戦いはしないので最初から飛ばして攻撃するパターンが多いので、スピードも早いです。
県大会レベルですが、延長・再延長になるとスタミナが残っていなくで途端に攻撃しない(できない)選手が時々みられます。
スタミナ配分も計算しないと勝てないですね。
キックボクシングの場合
キックボクシングは、最初は様子見で3ラウンドを通して戦うパターンが多く見られますので、最初は割とゆったり目での試合運びが多いので、空手のように最初から飛ばして攻撃はありません。
KOできそうな場合は、その瞬間の攻撃は当然早いですけど、一般の試合では、ガードが堅いから難しいでしょう。
最後にパフォーマンスの違いについてみていきましょう~
勝敗が決まったときのパフォーマンスの違い
空手は武道。喫ボクシングはスポーツというのが基本的に違います。以下のような表現の違いがありますよ~
- 空手⇒礼を行いガッツポーズ的は表現しない
- キックボクシング⇒勝った喜びを素直に表現する
空手の場合
冒頭でお話させて頂いたように、空手は武道ですから、礼にはじまり礼に終わります。ですから相手に対しても礼を尽くさないといけないんです。
審判の判定で勝っても、その場でガッツポーズとかは絶対禁止です。相手に対して失礼だからです。また、試合後は、相手のところへ行って、『オス!ありがとうございました!』とお礼を言います。
それが、相手に対しての礼儀です。最近はいろんな流派の空手がありますから底案ででは無いかもしれませんが、極真空手では、いまでもその習慣は残っております。
勝つ喜びや負ける悔しさは当然ありますし、武道ですから勝ち負けには当然こだわれと指導もされます。
ですが、相手にもリスペクトという観点が素晴らしいですね。
キックボクシングの場合
キックボクシングは、喜びを思いっきり表現します!勝ったらガッツポーズが普通です。これは、相手に対してリスペクトが無いとかそういう観点ではなく、この試合のために何か月も前から練習してやっと勝った一勝!嬉しいという表現ですね。
勝った方が喜びを表現するということは「あなたはそれだけ戦った価値のある選手でした」と表現するという意味もあります。
礼儀に関しては重んじられており、どちらの選手も試合後はお互いとお互いの陣営にハグと握手と一声交わすのが通例となっております。
とくに外国人選手ほどハグと声掛けを重んじますし、これをしなかった選手は見たことがありません。
空手はだいたいトーナメントなので、勝ったら2試合目、3試合目とあります。
キックボクシングはだいたい、1試合のみというのが多いですね。
ですからのこの1試合にかける思いというのは、大変な感情だとは思います。
ですから勝てたときの表現も理解できます。
これがスポーツと武道の違いなのでしょう。
良い悪いではないですのでご了承ください。
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まとめ
いかがだったでしょうか?空手とキックボクシングの違いを以下の5つの視点から説明させていただきました。
空手⇒大正時代に沖縄から伝わったとされています
キックボクシング⇒日本発祥で1966年から始まったとされています
空手⇒基本的に顔面へのパンチでの攻撃は反則で素手で戦う。武道である。
キックボクシング⇒顔面へのパンチの攻撃OKでグローブを使用。スポーツである。
空手⇒審判が5人いて、一本勝ち、技あり優勢勝ち、判定勝ちがあります
キックボクシング⇒相手にどのくらいダメージがあるかというのが採点基準
空手⇒基本的に一撃必殺を狙う
キックボクシング⇒コンビネーションからの最後は顔面へパンチ
空手⇒間合いは詰めて接近戦が多いです
キックボクシング⇒ヒット&アウェイで詰め過ぎない
空手⇒2分勝負なのでスピードが早い
キックボクシング⇒3分×3ラウンドなのでスタミナを消耗しない様子見が多い
空手⇒礼を行いガッツポーズ的は表現しない
キックボクシング⇒勝った喜びを素直に表現する
格闘技は観ていて楽しいですし、興奮しますね。
今後空手の試合やキックボクシングの試合を見られるのであれば、7つの視点で観てみると選手の動き方がより一層、魅力的に見えてもっと盛り上がるはずですよ!(キッパリ)