どうも、中年空手バカ野郎です!
最近、稽古に行けていないので、ちょっとウズウズしている、シニア空手家です。
話は変わりますが、会社で定年退職する方がいるのですがこの方はなんと、少林寺拳法の有段者なんです。
武道好きの格闘技好きの私が、少林寺の有段者に根掘り葉掘りインタビューしたので、空手と少林寺拳法の違いについてご説明していきたいと思います。
少林寺拳法と空手を比べると、武道や格闘技をご存知でない方は、同じように見えると思いませんか?
実は全然違うんですよね。
それでは、お話していきますね。
目次
少林寺拳法と空手の7つの違い
違う箇所は、5つのポイントからえぐっていきますね。
- ルーツの違い
- 特徴の違い
- 演武の違い
- 教えの違い
- 試合の違い
それでは、説明していきますね~
1.ルーツの違い
まず大きな違いとして歴史が異なります。
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう~。
少林寺拳法の発祥地、日本
戦後に、香川県多度津町で創始されました。
『少林寺拳法』は、『少林寺』とついてますから、中国の少林寺?と思う方もいるかもしれませんね。
少林寺拳法のグループには、大まかに分けると、5つの団体があります。
世界36カ国に3300支部があり、登録している拳士は170万人もいるそうです。
そう、拳士とは、会員のことですね。
空手の発祥地、琉球王国
空手は、諸説ありますが、15世紀に琉球国で発祥したと言われています。
大正時代に沖縄県から他の都道府県に伝えられて、昭和になって武道の承認を得たそうです。
空手の流派は、大きくノンコンタクト空手(伝統派(寸止め)空手:当てると同時に引く)とフルコンタクト空手(ガチンコでアタックする)に大きく分けられます。
空手の流派ですが、ノンコンタクト空手(伝統派)は、大きく分けて4つの流派ですが、フルコンタクト空手は数えきれないほどあるんですよね。
次にそれぞれの特徴についてお話していきますね。
2.特徴の違い
ではそれぞれ詳しく見ていきますね。
少林寺拳法の特徴
剛法(突き、蹴り)や柔法(投げ、関節技)など攻撃のパターンがいろいろあり、顔面にフルフェイスのお面をつけて、胴回りにも防具をつけてガチンコのドツキあいです。
四段の知人曰く、実際の練習ですが、道場によるそうですが、、試合形式の練習はあんまりしない傾向にあるそうです。
投げ技や関節技があることから、打撃の攻撃がメインでなくて、身を守ることに重きを置いているので、相手の攻撃のディフェンスしてから対処法を習うというイメージですね。
ざっくりですが、概要を説明しておきますね。
道場(ジム)数:空手の道場よりは少ないが割と多い
稽古時間:1~2時間
空手の特徴
今回はフルコンタクト空手についてお話ししますね。
顔面へのパンチは反則ですが、蹴り(キック)での顔面への攻撃は、OKです。
蹴りは、ローキック、ミドルキック、ハイキック、膝蹴り、前蹴り、三日月蹴り、胴まわし回転蹴りなどいろいろな蹴り技があります。
突き(パンチ)では、ボクシングのように、ジャブ、ストレート、フック、アッパーなどがあり、肘打ちも顔面でなければOKです。
空手は、武道なので練習を稽古と言います。
道場での稽古には、指導員の方や師匠がおり、礼に始まり礼に終わります。挨拶は、『押忍(おす)!』です。
次にルールについてお話ししますね~
3.演武の違い
少林寺拳法の演武とは
少林寺拳の『演武』とは、2人一組又は団体で組んで、試合形式で鍛錬した技を出して、披露して審査してもらうんです。
演武には1人で行う『単独演武』、二人で行う『組演武』、数名で行う『団体演武』の3つがあります。
面白いのが、単独演武と組演武・団体演武では問われる内容が違うんですよね。
単独演武では剛法の動きやキレが評価され、組演武・団体演武では剛法と柔法を組み合わせながら、2人で流れよく演武することが問われるんです。
ですから、相手同士が真剣に戦うというものではないんですよね。
空手の演武とは
空手の演武とは、県大会や地方大会や全国大会などで試合と試合の合間に、観客の方に見て頂く、一種のデモンストレーションみたいなものです。
下記の動画では、氷柱を手とうで割っていますが、形(型)を披露したり、バット折りをしたり、板を割ったりしています。
少林寺では演武が、審査の対象ですが、空手の演武は、観客の方に見て頂くというものですね。
次に攻撃時に入るまでの構えに注目してみましょう!
4.教えの違い
少林寺拳法の教えとは
自分の身体と心を養いながら、他人とともに援け合い、幸せに生きることを説く「教え」と、自身の成長を実感し、パートナーとともに上達を楽しむ「技法」、そしてその教えと技法を遊離させず、相乗的なスパイラルとして機能させる「教育システム」が一体となっています。 人間は生まれながらに、どのようにも成長してゆける可能性を秘めています。少林寺拳法は、その可能性を信じて自分を高め続けられる人、周囲の人々と協力して物心両面にわたって豊かな社会を築くために行動できる人を育てています。
空手の教え
空手では、空手の稽古を通して、肉体と精神の修行して、向上を目指しております。
ほとんどの空手流派では、道場訓といって、稽古する上での指針があります。
以下の道場訓は、フルコンタクト空手の極真会館の道場訓です。
一.吾々は心身を錬磨し、確固不抜の心技を極めること
わたしたちが、空手を修行する目的は、自分自身の体と心をきたえることにあり、真剣にけいこに打ち
込むことで、どんなことにも動じない心と強い意志を習得して行かなければならない。
一.吾々は武の神髄を極め、機に発し感に敏なること
わたしたちは、武道としての空手の道を徹底的に追求していくことで、どんな状況でも臨機応変に対
応する力と相手の心を理解する思いやりや優しさ、どんなことにも素直に感動できる心を身につけな
ければならない。
一.吾々は質実剛健を以て、克己の精神を涵養すること
わたしたちは、自分自身を飾ることなく、真面目で素直に空手の修行に打ち込むことによって、自分
自身に打ち勝つ強い心を養っていくことを心がけなければならない。
一.吾々は礼節を重んじ長上を敬し、粗暴の振る舞いを慎むこと
わたしたちは、礼儀を身につけ、目上の人を敬い、人前で空手の力を誇示するような行動をとっては
ならない。
一.吾々は神仏を尊び、謙譲の美徳を忘れざること
わたしたちは人間の力が及ばない自然や宇宙の摂理を重んじ、神や仏を敬い、相手のことを大切に
し自分を謙遜する態度を忘れてはならない。
一.吾々は智性と体力とを向上させ、事に臨んで過たざること
わたしたちは、空手の修行によって知性と体力を向上させ、どんな状況でもあせらず、冷静に対処で
きるようにならなければならない。
一.吾々は生涯の修行を空手の道に通じ、極真の道を全うすること
武道としての空手の修行は、一生かけて追い求めるものであり、一生を通じて極意に一歩でも近づこ
うとする姿勢、それが極真空手の本義である。
稽古終わりに復唱して、自分のものにするためのものです。
昇級審査や昇段審査などで、覚えているかどうかのテストはありますが、少林寺拳法のように勉強をしていくスタイルではありません。
5.試合の違い
少林寺拳法の試合について
試合には、おおまかに『演武』と『運用法』の2つの種類があります。
『演武』は、先程説明した通りです。
『運用法』とは、頭や胸に防具を付けて、突きを入れたり、蹴りを入れたりすんです。
攻撃の多さや相手に効いているのが、ポイントでは無くて、双方の攻防の動き、技の習得度合いなどを重点的に見ることになっているんですよね。
他の武道系とは違うのが、技の優劣でポイントを決めないで、マナーや礼儀なども採点対象に加えられるというのが珍しいですね。
空手の試合について
空手の試合は、大きく『形(型)』と『組手』に分けられます。
『形(型)』は、空手の型というのは、各種の技を決まった順番で演武する1人組手のことです。
下記の動画は、『形(型)』は、フルコンタクト空手では無くて、ノンコンタクト空手(伝統空手)の形(型)です。
動きが早くてキレッキレですよね。
『組手』とは、思いっきりど付き合う試合のことです。
私は、フルコンタクト空手をやっているので、強い弱いで勝ち負けが付く空手の試合が普通の試合だと思いますが、少林寺拳法のような勝ち負けの判断があるのかと改めて武道の奥深さをしりましたね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
少林寺拳法と空手の違いを5つの視点から説明しました。
- ルーツの違い
- 特徴の違い
- 演武の違い
- 教えの違い
- 試合の違い
少林寺拳法⇒日本で戦後から。
空手⇒琉球王国で発祥で15世紀から。
少林寺拳法⇒剛法(突き、蹴り)や柔法(投げ、関節技)など攻撃のパターンがある。
空手⇒蹴りや突きはあるが、投げ技や関節技は無い。
少林寺拳法⇒試合形式で鍛錬した技を出して、披露して審査してもらう。
空手⇒県大会や地方大会などの試合の合間にみてもらうデモンストレーション。
少林寺拳法⇒自分の身体と心を養いながら、他人とともに援け合い、幸せに生きることを説く
空手⇒肉体と精神の修行して、向上させる(道場訓がある)。
少林寺拳法⇒『演武』と『運用法』の2つの種類があります。
空手⇒形(型)と組手の試合がある。
同じ武道ですが、なかなか違うものですね。
どちらとも肉体と精神を向上させるには良い修練の場となりますので、ぜひ頑張ってみてください!